税理士相談ナビ

Blog

開業をするなら個人事業主?もしくは法人?メリット、デメリットを検証

カテゴリ:会社設立・起業

公開日:

 開業をしようとするにあたり、個人事業主で始めるか、もしくは法人で始めるかを迷われる方もいらっしゃると思います。ここでは個人事業主と法人のメリット、デメリットをご紹介いたします。是非ご検討の際に参考になさってください。

個人事業主として開業をする場合

メリット

  • 設立手続きが容易である

 法人は開業にあたり開業届を提出する前に、登記を行う必要があります。

 登記の手続きに会社印や定款などの作成し、更に開業届には添付書類を要し税務署、都道府県事務所、市町村役場に提出をします。

 一方で個人事業主は開業にあたり開業届に添付資料を要さず、税務署に提出を行うのみです。

 必要に応じて同時期に提出を行う青色申告や消費税、給与に関する届け出などについては手続きに関する煩雑さに大きな差はありませんが、開業そのものを行うことについての手続きは個人事業主の方が容易に行うことが出来ます。

 また設立に係る期間も短く行うことが出来ます。

  • 設立費用が少額である

 上記でご説明をした通り、法人は開業にあたり会社印や定款の作成、登記を行う必要があります。

 これはそれぞれに費用が掛かり、法人の形態によって費用の差はありますが、登記費用だけでも最低6万円は必要です。

 また手続きを専門家に依頼をした場合、法人の方が煩雑であるため、個人事業主に比べ報酬が多額になる場合が多いです。

 一方で個人事業主は登記に関する費用は不要であり、かつ手続きを専門家に依頼をした場合、法人に比べ報酬が少額になる場合が多いです。

  • 社会保険の加入義務がない

 法人は社長一人の会社であっても、社会保険の加入が義務付けられています。

 社会保険の加入は事務手続きのみならず社会保険料の負担も生じさせます。

 事務手続きは加入時のみならず従業員を雇用し毎月給与を支払う場合には、その支給額より社会保険の従業員負担分を天引きする必要があり、毎月生じるものになります。

 一方で個人事業主は従業員を常時5人以上雇用している場合に社会保険の加入が義務付けられ、事業主が一人で事業を行う場合は社会保険の変更や増額はありません。

 開業を行う前より自身が加入していた健康保険機構や年金機構と同様です。事務手続き及び社会保険料の負担は事業上で生じることはありません。

  • 決算処理が容易である

 法人は会計上の利益と法人税法上の利益(益金)が異なり、納めるべき税金は法人税法上の益金から計算される法人税です。

 会計上の利益と法人税法上の益金が異なる要因は、交際費や役員賞与などが会計上は費用として認められるが、法人税法上は損金として認められない、などといった会計上の利益と法人税法上の益金を算出するまでの過程が異なるためです。

 交際費や役員賞与などは金額や手続きによっては税金を減らす効果のある費用として認められない場合が有ります。

 また税務署に納める法人税だけではなく、法人都道府県税、法人市区町村税も同時に計算を行う必要があります。

 会社の形態が株式会社であれば、決算にあたり定時株主総会開催、議事録の作成、また上場していれば投資家への決算書類の公表も必要です。

 一方で個人事業主が納めるべき税金は会計上の利益から計算される所得税です。

 所得税法上の計算過程は事業を行わない人も確定申告を行う必要があるため、法人税法上の法人税の確定申告書を作成するよりも、比較的理解のしやすいものとなっています。

 税務署が発行する申告書の作成手引きが分かりやすいものであることや、申告書の作成相談も広く受け付けているなどといったことが理解のしやすさの要因です。

 また法人では認められない場合のある交際費や役員賞与が税金を減らす効果のある費用として認められます。

  • 申告書の提出期限が長い

 法人の法人税申告書の提出期限は原則として期末より2カ月後です。

 一方で個人事業主の確定申告書の提出期限は、原則として3月15日であり、期末である12月31日より3カ月超の期間があります。

  • 赤字の際の課税が無い

 法人は赤字であっても均等割という法人が事業を行うだけで課税される税金があります。

 1年間事業を継続すると、法人都道府県税と法人市区町村税を合わせて最低7万円が課税されます。(県や市によって金額が異なります)

 一方で個人事業主には赤字の際の課税はありません。

デメリット

  • 社会的信用が低い

 法人は一般的に社会的信用が高い傾向にあります。社会的信用が高い方が取引先の獲得や人材の雇用に有利とされています。

 事業を大きく展開しようとする場合には、取引先を増やし、かつその取引規模を大きくしていくことが必要です。

 同時にその事業の展開に合わせて従事する優秀な人材や人員数を確保することが不可欠となります。

 よって社会的信用は事業の拡大に非常に大切な役割をもちます。

 一方で個人事業主は一般的に社会的信用が低い傾向にあります。

  • 事業の継続性が低い

 法人は代表取締役とは別の人格をもつ団体であり、代表取締役が何らかの事情であって退任をした場合、別の取締役や従業員を代表取締役に就任をさせることで法人の存続が可能です。

 一方で個人事業主は個人事業主が何らかの事情で営むことが出来なくなった場合には事業の譲渡や相続を行う必要があります。

 よって商号や事業の継続性は低いとされています。
 

法人で開業をする場合

メリット

〇社会的信用が高い

〇事業の継続性が高い

   

デメリット

✖設立手続きが煩雑である

✖設立費用が多額である

✖社会保険の加入義務がある

✖決算処理が煩雑である

✖申告書の提出期間が短い

個人事業主と法人のどちらで開業を行うかの判断の仕方

 箇条書きにすると個人事業主の方のメリットが多いように見えるかもしれません。

 開業を行い、全てを事業主が一人で少ない取引から始めるのであれば、個人事業主の方がメリットを感じることが多くあります。

 しかし事業を展開し大きくしていく場合、法人の方がメリットを感じる部分が生じます。

 手続きや処理、対外的なものでのメリット、デメリットだけではなく、ランニングコストとしての支払うべき所得税額の法人税額と比較も、簡単には個人事業主か法人かのどちらが負担を少なくすることが出来るかの判断をすることは難しいことであり、長期的な事業の予測に基づいて判断を行うべきです。

 まず個人事業主として開業し、事業の展開に合わせて法人化を行うことを検討する方も多くいます。

 どのメリットを享受したいか、という考え方は事業主によって異なりますので、自身の目的を達成しそうな開業方法を選択出来ると良いでしょう。

まとめ

  
 個人事業主と法人はそれぞれ開業にあたりメリット、デメリットがあります。どのメリットを享受したいかで判断をすることをお勧めします。

 一般的にいわれているメリットが自身にとって最良の選択とはいえず、個別に判断すべきです。しかし判断に必要な長期的な事業の予測を行うことは、継続的に事業を行っている方でも難しく、開業をされる方にはことさら難しく感じられる事でしょう。

 開業を行うにあたり個人事業主か法人かの判断に迷われた際は是非ご相談を頂ければと思います。

 また開業を行うにあたりその時期や運転資金や必要書類の準備、経理の方法、法人であればどのような会社形態にするかなど様々な検討すべき事項があります。

 それらのご相談やお手伝いも承りますので、不安に思われることがありましたらお気軽にお声掛けくださいませ。

名古屋駅徒歩2無料相談会
あなたの疑問・質問にお答えします!

毎週月~金に初回無料にて起業(会社設立・介護事業開業・医院開業)や税務・経営・決算、税務改善、相続手続きや相続税対策などの相談にのります。会社設立の費用や税務顧問、相続税のお見積りも無料にて行っています。

お電話でのお問合わせ(平日9~18時)052-446-5970
無料相談会/無料見積り
上に戻る
ホーム