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個人事業主の確定申告、税金の種類とちょっとお得に納税しよう

カテゴリ:税務・経理・決算

/公開日:2018年12月10日

年末が近づいてまいりました。個人事業主の方は確定申告の準備が必要となりました。個人事業主が納めるべき税金の種類をおさらいし、ちょっとお得に納税できる方法をご案内いたします。

会計

税金の種類

所得税

 所得税とは所得に応じて課せられる税金です。所得は10種類に分類され、その所得毎に収入から経費を差し引いた金額を所得とし、各種から生じた所得を合算し税率を乗じて計算されます。

 この計算は1月1日から12月31日までの所得について確定申告にて行い、翌年3月15日までに自身で申告書の作成、納付を行います。

 10種類の所得とは、給与所得、退職所得、事業所得、不動産所得、譲渡所得、山林所得、配当所得、利子所得、一時所得、雑所得です。

 給与所得とは給与や賞与による所得で、会社員の方の収入は給与所得に該当します。退職所得とは退職に伴う所得です。これらの所得は勤務先の年末調整や退職の際の計算にて所得税は納付され、確定申告が不要な場合が多いです。

 事業所得とは事業によって生じた所得で、不動産所得とは不動産の貸付によって生じた所得です。

 個人事業主の方の多くはこの二つの所得のどちらかの所得により確定申告が必要です。会社員の方であっても、副業として不動産の貸付を行っている方は不動産所得による個人事業主になります。

 青色申告を行っている方は継続的に複式簿記による帳簿の作成と、期限内の申告納付をする必要があります。

 譲渡所得とは株や不動産を売却したことによる所得、山林所得とは売却などを売買したことによる所得、配当所得とは株などの配当による所得、利子所得とは預貯金などの利子による所得です。会社員の方でも副業として株の売買を行っている方は譲渡所得や配当所得に該当します。

 一時所得は賞金などによる所得、雑所得は年金などによる所得です。会社員の方でも副業としてアフェリエイト収入などがある方は雑所得に該当します。

 譲渡所得、山林所得、配当所得、利子所得、一時所得、雑所得はその所得金額によって確定申告をしなくてはいけない場合、又は確定申告をした方が有利である場合があります。

住民税

住民税とは上記で提出された確定申告書を元に市区町村が計算する税金です。

個人事業税

 事業税とは上記で提出された確定申告書を元に都道府県が計算をする税金です。事業税は課せられる業種が定められており、その業種ごとに税率が異なります。税率は異なりますが事業として行われる業務のうち殆どの業種が課税の対象の業種となっています。

 また事業税は所得金額290万円までが非課税です。所得金額が290万円未満の事業者は所得税や住民税は課税されますが、個人事業税は免税とされます。

消費税

 消費税とは事業所得や不動産所得による課税売上高が1,000万円超である事業者に課せられる税金です。この計算は1月1日から12月31日までの収入や経費に応じた消費税を計算し、翌年3月31日までに自身で申告書の作成、納付を行います。

 所得税、住民税、個人事業税が所得に対して課税されるのに対し、所得税の課税事業者の判定は所得ではなく課税売上高に対して行います。

 課税売上高とは収入のうち課税取引であるものを指します。収入であっても不課税取引である保険金の受取や、非課税取引である住宅用不動産の賃料収入などは課税売上には該当せず、消費税の課税事業者の判定の際には除外をされます。

お得な納税方法

ふるさと納税の活用

 ふるさと納税とは、地方自治体に寄付を行うことでその寄付金額に応じた返礼品を受取り、なおかつその寄付金額は所得税や住民税の計算過程において寄付金控除として税額を減額する効果をもたらします。

 ふるさと納税をはじめとする寄付金は、寄付金額から2,000円を差し引いた金額を所得控除として算入することが出来ます。所得控除とは総所得金額から差し引くものであり、その差し引いた後の課税所得に対して税率を乗じ所得税は計算をされます。よって総所得金額の範囲内で所得控除は多いに越したことはありません。その他の所得控除には人的控除といわれる基礎控除や扶養控除、配偶者控除などと、ふるさと納税である寄付金控除、医療費控除などの物的控除があります。

 寄付金控除はその他の控除と比較すると、恣意的に金額を増やしやすい金額です。人的控除は家族構成等に関わる控除のため、恣意的に変えることは難しく、また医療費控除なども医療サービスを受けなくては金額を増やすことは出来ません。

 寄付金控除は個人事業主の期末であるその年の12月31日までに寄付を行えば、その年の寄付金控除として利用が出来るため、12月に所得税の予想をたててから寄付を行っても十分間に合います。非常に利用のしやすい所得控除です。

 ふるさと納税の所得控除を最大限に利用するためには、所得金額に合わせた寄付金額を行うことです。

 ふるさと納税を多く行うほど所得控除金額は増えますが、所得金額に見合わない多額のふるさと納税を行うと、所得から控除しきれなくなるため、所得税の減税効果は薄れてしまいます。勿論所得税の減税効果を期待せずにふるさと納税の本来の趣旨である地方自治体の資金応援という意味では所得金額に関わらず多額ふるさと納税を行うことは良いことでしょう。

 またふるさと納税は所得税のみならず住民税の減税効果があります。所得税と住民税を減税させる効果のある範囲内でふるさと納税を行うことをお勧めします。ふるさと納税の減税を目的とした効果的な上限額は簡単な試算であればふるさと納税を扱うWebサイトで行うことが出来ます。

所得税をクレジットカードで納める

 所得税の納付方法は納付書を金融機関に持参して現金で納付するだけでなく、振替納税やe-taxを利用した納付方法など、様々な方法があります。その中でもクレジットカードでの納付はクレジット会社のポイントを獲得することが出来ますのでお得です。

 クレジットカードでの納付は、国税クレジットカードお支払サイトにてインターネット上で手続きを行います。これは1度登録したら永久的にクレジットより税金が引き落されるものではなく、納付の都度手続きを行うものです。夜間休日問わず納付が可能であること、納付の都度支払方法をクレジットカード払いとそれ以外を選択出来ること、クレジット会社のポイントを獲得することが出来ることがメリットとして挙げられます。

 デメリットは決済手数料が発生すること、インターネット環境が必要であることなどがありますが、納付金額が多額であるほど、ポイントが高額に獲得出来、納付資金を現金で持ち歩く必要が無くなるため、メリットは大きくなるといえます。

まとめ

 確定申告についてご紹介しました。個人事業主の方は青色申告制度を利用し複式簿記による帳簿の作成が求められています。年末が近づき今年度の帳簿付けが出来ていない、納税資金はどの程度用意したら良いかなど、不安な点がありましたらご相談に応じます。個人事業主の方のみならず、会社員の方であってもアフィリエイトや民泊などの副収入がある方は確定申告が必要な場合が有ります。確定申告が必要かどうかの判断に迷うことがありましたら、是非ご相談ください。

 また所得税や住民税をお得にする、ふるさと納税を効果的に行うには詳細な試算をもって、減税効果を最大にする金額を寄付することです。詳細な試算については弊社で承ることが出来ますので、お困りの際はお気軽にお声掛けください。
 

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